ゴジラ好きが語る! 映画 シン・ゴジラの感想 (ネタバレあり)

見上げるシン・ゴジラ

今回、ちょっと遅ればせながらもシン・ゴジラを観てきましたので、ゴジラ好きな私が送るチョビっと独断と偏見も入れながらレビューしていきたいと思います!

まず、率直な感想としては歴代ゴジラの中でも、かなり面白かった部類でした!!

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ゴジラについて

シン・ゴジラの感想を述べる前に、ゴジラをあまり知らない方にもゴジラの歴史・魅力を知ってもらいたいので、まずはゴジラとは何なのかから説明していきたいと思います。

スペック

初代ゴジラが街を蹂躙している
頭頂高 50,0m
重量 20000,0t

そもそもゴジラとは?

ゴジラという名前自体は知っている方がほとんどかと思いますが、ゴジラとは何かということに関しては意外と知らない方が多いかと思います。
この事は日本が世界に誇る怪獣なのに知らない人が多くて、個人的にはとても残念ですorz 間接的ですが、かのハリウッドスター ブラッド・ピットにまで衝撃を与えた怪獣だと言うのに...

作品によって出生も在り方も全く異なるため、これこそがゴジラだ!というのを一言で表すのは難しいのかもしれませんね。

ある時は人間が生み出した核エネルギーによって自らの安住の地を追い出され、その怒りから東京を蹂躙する人類の敵として描かれており、またある時は地球と人類を守るための人類の味方として描かれていることもありました。

ただ、それでも、あえて一言で言い表すならば「核の申し子」と言う表現がピッタリだと思います。
人類が生み出した核エネルギーよって誕生し、人類の使用する現代兵器を一切たりとも寄せ付けない、人智を超えた怪物がゴジラです。

つい、長々とゴジラについて述べてきましたが、そろそろ本題のシン・ゴジラ本編に触れていきたいと思います。
公開からしばらく経っていますので、ネタバレ全開で書いていく気ですw
まだ観ていない人、これから観ようとしている人は気を付けてください。

まずは、あらすじから

始まり

シン・ゴジラ海での爆発シーン

東京湾羽田沖で、海上保安庁によって漂流中の船「GLORY MARU」が発見される。
船の中では、所有者である牧 悟郎博士の遺書が残されていた。
遺書を発見した直後に、同海域から大量の水蒸気が発生!付近の海底を通る東京湾アクアラインでも水蒸気爆発の影響でトンネル崩壊事故が発生し、政府による緊急対策会議が開かれます。

内閣官房副長官 政務担当の矢口 蘭堂(長谷川 博己)は、ネットに流れていた動画から一早く巨大不明生物による災害の可能性を指摘するが、閣僚達は矢口の意見を一笑に伏します。

しかし!その直後に海中から巨大な尻尾が出現します。
巨大不明生物は多摩川河口から大田区の呑川へと、大量の船を押しのけながら遡上を開始!

だが、まだその時点では有識者達は巨大不明生物は自重で潰され上陸は有り得ないと楽観視しており、大河内 内閣総理大臣も有識者達の意見を鵜呑みにする形で世間に上陸はありえないと発表してしまいます。

しかし、彼らの予想は見事に裏切られ巨大不明生物は蒲田へと上陸を開始してしまうのです!

上陸

シン・ゴジラ初上陸

上陸した巨大不明生物は建物や車をなぎ払い、エラから赤い体液を垂れ流して這いずるように移動しながら、恐ろしい勢いで被害を拡大させながら北上し続けていきます。
そこで政府は害獣駆除目的出動要請を決定し、陸上自衛隊の派遣を決定するのでした!

進化

シン・ゴジラ進化

ついに、巨大不明生物は北品川付近において、立ち上がり二足歩行を開始し、陸上自衛隊の対戦車ヘリと対峙する。

しかし、逃げ遅れた民間人がいることを理由に陸上自衛隊は攻撃することができず、また巨大不明生物も一時的に上陸時の形態へと退化し、海中へと退避します。
巨大不明生物の上陸から退避までおよそ2時間程度だったが、その被害は死者・行方不明者を百人以上出す大規模なものとなりました。

ゴジラの秘密

シン・ゴジラ-瓦礫の山

巨大不明生物の再上陸に備え、矢口を中心とする「巨大不明生物特設災害対策本部 (巨災対)」が設置されます。
巨災対の調査によって巨大不明生物が原子炉のような機関によってエネルギーを生成していることが判明。

そして、アメリカから来日した大統領次席補佐官および大統領特使である、カヨコによって、巨大不明生物の名前と正体が放射性廃棄物に適応し、変化した生物ゴジラであることがわかります!

そして、牧博士の残した暗号資料が提供され、巨災対の調査によりゴジラが血液循環によって体温を冷却していることがわかります。
血液の循環を止めることによって、ゴジラの原子炉は急激な冷却を行いスクラム停止をすることが考えられたため、血液凝固剤の経口投与からゴジラを凍結させる「矢口プラン」の準備を始めるのでした。

その後、再びゴジラは2倍以上の体長へと進化し、鎌倉市へと再上陸を果たします!

再上陸

シン・ゴジラ-再上陸
シン・ゴジラ-ヘリの攻撃

再上陸を果たしたゴジラに対し、自衛隊は多摩川河川敷を防衛線とした「タバ作戦」を実行。
しかし、ゴジラは無傷で自衛隊を突破!!
東京都港区へと進行します。

シン・ゴジラ-放射火炎

米軍のステルス爆撃機による大型貫通爆弾によって出血したゴジラだが、その直後に全身が紫に発光し、地面に向けて黒い黒煙を吐き始めます。

黒煙は炎へと変化し、街を覆ったまま徐々に収束され紫の光線へと変化する。
そのまま薙ぎ払うように東京を火の海にしながら米軍の爆撃機を3機撃墜し、さらに総理大臣官邸から立川広域防災基地へ避難するために官邸を飛び立った閣僚達11名が乗ったヘリをも撃墜し、港・千代田・中央3区の市街地を熱線の薙ぎ払いによって壊滅させゴジラは活動を停止します。

反撃準備

シン・ゴジラの折り鶴

総理官邸への被害と総理を含めた閣僚達の死亡によって、政府機能を立川へと移転し、外遊中の里見農水大臣が総理大臣臨時代理に任命される。
ゴジラ対策の特命担当大臣に任命された矢口達は米国の研究チームと共に、米軍の爆撃機によって飛散したゴジラの血液細胞の調査を開始します!

調査の結果、ゴジラが細胞単位で無性生殖を行い、ネズミ算式に増殖、群体化し、さらに個体進化により小型化、有翼化し、大陸間を超えて飛翔する可能性すらあることが判明する!!

そして、2週間後にゴジラが再活動する可能性があることから、国連安保理は日本の東京都への熱核攻撃の決定を下すのです。

住民360万人の疎開が行われるなか、矢口は血液凝固剤によるゴジラ凍結作戦の実行を主張するが、国外からの圧力と日本の国際的な立場から作戦の実行を聞いてはもらえず、またゴジラの元素を変換する能力によって血液凝固剤が無力化される可能性が判明した事にもより、作戦実行が困難となる。

しかし、牧の暗号化資料が解読されることによって、ゴジラの元素変換機能を阻害する極限環境微生物の存在が判明し、作戦実行の見通しが立ったのだ!

ヤシオリ作戦開始

矢口プランは「ヤシオリ作戦」と命名され、熱核攻撃のカウントダウンが続くなか、作戦が実行される。

シン・ゴジラ-無人電車での攻撃

まず、無人新幹線による爆弾でゴジラを覚醒させ、米軍協力のもと無人航空機によってゴジラのエネルギーを消費させる。
そして、ゴジラ周辺の高層ビルを爆破しゴジラの上に倒壊させ、ゴジラの動きを固定します。

シン・ゴジラ背中から熱戦
シン・ゴジラ-尻尾から放射火炎

すかさず、待機中の建設機械部隊とコンクリートポンプ車隊のポンプ車が近づき、倒れたゴジラの口元から血液凝固剤の注入を開始!

しかし!ゴジラは建設機械部隊とコンクリートポンプ車隊へと熱線を発射し、再び立ち上がります。

今度はゴジラが東京駅の真上にいることを利用して、無人在来線による爆弾でゴジラを再び転倒させる事に成功!

待機中の部隊が血液凝固剤の注入を開始し、必要量以上の凝固剤の投与がされたなか、ゴジラが立ち上がる。
再度、抵抗するかのように思われた直後にゴジラの凍結が始まり、作戦は成功する。

終息

シン・ゴジラのラストシーン

ゴジラの凍結は成功し、またゴジラから発せられた放射性物質は半減期が20日から30日と短く、2~3年で完全に影響が無くなると判明したため、東京復興の兆しが見えます!

しかし、ゴジラはいつ活動を再開させるか分からないため、矢口は国際社会からのゴジラの活動再開と同時に、熱核攻撃のカウントダウンを58分46秒前から再開するという条件を飲むことにする。

それでもなお、日本は復興することができるという希望を見せながら物語は終息します。

最後にゴジラの尻尾の先端を見せながら。
その先端では小型のゴジラとも、人であるようにも見える得体の知れない生物達がゴジラから誕生しようとしたまま動きを止めていた...

感想 - シン・ゴジラを見て思ったこと

ざっと、あらすじを書いてみましたが、最初に見た時に思った事は、日本のVFXでここまでできるのかっ!!という感想でした。
従来の着ぐるみから、CGモデルへとゴジラが変わってしまったのは少し寂しい気もします...
ですが、結果として、見終わった後にはこれで良かったと思いましたね。

そもそも、従来の作品で特技監督を務めた円谷 英二監督がゴジラを着ぐるみで表現したのは、当時の技術で最も迫力ある映像を撮れるのが着ぐるみだったわけであって、彼は常に最新の技術を取り入れようとしていたと聞いたことがあります。
そう考えると、現在の最新技術によるCGのゴジラの再現は、初代ゴジラを作り上げた円谷 英二監督の意志を受け継ぐものと言える行為とも言えるかもしれません。

また、平成VSシリーズに慣れ親しんだ人ですと、今回のゴジラには戸惑うかもしれません。
今回のゴジラは幾度も形態変化を行います。また、個体で無性生殖を行い増殖します。
これを見た時には「正直、ゴジラらしくね~~」とゲンナリしてしまいました。
しかし!
ゴジラシリーズというものは常に、新しいシリーズが始まる度、ゴジラ細胞などの何らかの新要素を取り入れてきましたし、また、マンネリ化を防ぐという点でこれらの新要素は良かったのかなと見終わった後に思い始めもしました。

そして、恋愛要素や民間人の人間ドラマを極力排した事で、話にスピード感と緊迫感が生じ、テンポ良く最後まで退屈しなかったですねー!

更に行政の複雑な手続きや、それに関わる法律の調査を徹底して行っていた点、従来のゴジラのようにスーパー兵器が出てこず、現状の自衛隊の兵器しか登場させない点などが、この作品に圧倒的なリアリィティーを与えているのだと思います!

その中でも特に、兵器描写はかなりリアルで自衛隊の発射した武器が全弾命中する描写や、静岡から多摩川河川敷に弾道ミサイルを発射する描写などは、かなり見応えあるものでした!

また今回上映されたゴジラは、これまで以上にゴジラを天災として扱っており、3・11に起きた地震をかなり意識したものに感じました。
その映像は3・11当時のニュースで流された映像に酷似しており、恐らく製作者も敢えて似せた映像を作ったのだと思います。

例えば、ゴジラが初めて上陸したシーンは津波によって流される南三陸町を思い起こさせる場面でしたし、また東京を火の海にするシーンは、実際に地震で起きた火災を思い起こさせるものでした。

そして、このようなゴジラという未曾有の絶望的な危機に対して、日本人達は如何にして対応し、乗り越えるのかというストーリーが今回の興行収入75億円を超えるヒットに繋がったのかもしれませんね。

これは、あくまで私個人の感想に過ぎませんが、作品の映像クオリティー、緊迫感あるストーリー展開、そして、そのメッセージ性も含めて鑑賞して欲しい映画だと思いました。是非とも劇場まで足を運んで下さい。

それでは次回は、いつもの商品レビューに戻る予定です。

お楽しみに!

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